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環境に配慮した建築設備を研究し、カーボンニュートラルをめざす

空調、給排水、電気、情報通信などの総合設備建設会社である三機工業株式会社で、研究開発職に従事する鈴木恵さん。工学院大学・大学院で大気環境工学の研究を重ねた経験は、今の仕事でも大いに役立っているそうです。現在は熱源機器や空調機等の建築設備に関するカーボンニュートラルや省エネに関する研究に取り組んでいるという鈴木さんに、今の仕事のやりがいと工学院大学の魅力を聞きました。

三機工業株式会社
R&Dセンター 建築設備開発部 先端環境開発課 鈴木 恵さん

入社7年目 / 研究開発職 / 化学応用学専攻修了 / 大気環境工学研究室(指導教員:先進工学部環境化学科 並木 則和 教授) / 一級管工事施工管理技士、空気調和・衛生工学会設備士【空調】/ 趣味:ヨガ、ドラムレッスン、キャッチボール
                  ※掲載内容は取材当時のものです。

Q1. 三機工業株式会社ではどのようなお仕事をされていますか?

当社に入社後は、建設現場の施工管理を行う部署に所属し、高層ビルの改修現場や研究施設の新築現場で空調設備や衛生設備の施工に携わりました。入社4年目からはR&Dセンターに所属し、オフィス空間の温熱環境や音環境の快適性に関連する研究に従事しました。現在は、空調・衛生・電気設備からの温室効果ガスの排出量を低減する技術の事例を調査し、エネルギー節減のために今後プラスアルファで応用できる技術を探っています。

Q2. 現在の職業を選んだ理由は?

卒論・修論で室内の大気環境について研究し、有機化合物から生成される粒子や埃などの浮遊粒子状物質の測定を行っていました。そのなかでも特に化学と建築の融合(菌や粉じん、化学物質と空調設備等)に興味を持ち、所属していた大気環境工学研究室の並木先生から当社のインターンシップを紹介されたことが入社のきっかけです。

Q3. 仕事のやりがいや魅力は?

情報収集や文献調査を通じて、知らなかった情報や技術が自身の知識として身につくのは楽しいです。自分の研究開発を通じて社会に貢献したい、という思いで日々の仕事に取り組んでいます。
また、企業や研究機関のさまざまな技術が集合する展示会に積極的に参加し、発想のヒントに繋がる可能性を探るのもやりがいのひとつです。

Q4.仕事をするうえで意識していることは?

研究でつまずいたときには同僚や上司とディスカッションをしたり、他の人にアドバイスを聞くようにしたりしています。学生時代から教授と相談しながら研究することに楽しさを見出していたので、そうした経験が今の研究のスタンスのベースになっています。

Q5. 仕事の中で、大学で学んだことが活かされていると思うことはありますか?

研究室で実験を繰り返した日々は、今の仕事にも大いに生かされています。私が所属していた大気環境工学研究室は、ゼロから実験システムを組み立てることもありました。その過程では細物配管を切断して継手やバルブで繋げる作業が多いのですが、建築設備の部署に配属されている今、そうした学生時代の経験が役に立っています。
また、正しい評価・測定方法の基本的な知識や、学会発表の経験なども、学部・大学院時代を通じて身につけたものが大きいです。

写真左側の反応器にチューブ(白、黒)や計測機器、バルブ等を繋げて実験の準備をしています。

Q6. 工学院大学を卒業してよかったと思うことは?

環境エネルギー分野では空気や水、土などさまざまな専門知識を身につけることができたため、将来の選択肢の幅が広がりました。
また八王子の広いキャンパスも、研究環境としては非常に恵まれていると感じていました。フィールド実験では、水道水をサンプルとした硬度測定やキャンパス内の空気をサンプルとしたガス濃度測定、グラウンドの土をサンプルとした土壌中重金属の定量など、身近なものが分析対象だったので理解もしやすく、実験の楽しさを改めて感じることができました。

水の硬度測定(キレート滴定)をしている様子です。ピンクから青になるまで滴定します。

Q7. 受験生におすすめしたい工学院大学の魅力は?

工学院大学は学生と先生の距離が近く、授業時間外でも質問に行くと気さくに答えてくれる先生ばかりでとても心強かったです。特に大気環境工学研究室の並木先生には、親身になって研究の相談に乗っていただきました。週に一度は必ず研究の進捗を確認しアドバイスをくださっていたこともあり、安心して研究に取り組むことができました。卒業してからも私の仕事のことを気にかけてくださり、面倒見のよさを感じています。

Q8. 就職活動のときに意識したことは?

学内で開催される企業説明会は積極的に参加し、履歴書や自己PRの添削では就職支援センターを利用しました。たくさんの情報を入手して比較することで、履歴書や自己PR等がまとめやすくなり、面接にも自信を持って臨めました。また学部生時代と院生時代にインターンシップに参加したことで、企業の業務内容をイメージしやすくなり、志望動機が書きやすくなったと感じています 。

Q9. 後輩たちへアドバイスをお願いします!

部活や委員会、科学教室、インターンシップ等には積極的に参加したほうがいいと思います。そこで知り合った友人や先輩との人脈は、卒業後も自身の宝物になります。私は学部2年生のころから5年間、科学教室に参加し、そこで出会った同級生や先輩と充実したキャンパスライフを送ることができました。社会人になっても友人からの誘いで科学教室に参加し、数年ぶりに当時の仲間に会えて学生時代に戻ったような気分になりました。

学生時代の科学教室の風景。子供たちが製作したものを実際に走らせるので、盛り上がりました。

在学時を振り返って……先進工学部 並木 則和 教授から一言💡
鈴木さんは、当研究室で初めての女性の大学院生で、成績は極めて優秀で、何よりも人一倍頑張り屋さんでした。鈴木さんの卒論生および院生で行っていた研究は実験を始めると反応が終了するまで10時間以上連続して行う実験のため、かなりの根気と体力が必要でしたが、それでも1つも文句も言わずに黙々と頑張っていました。また、研究室で立ち上げた科学教室の「ペットボトルエアカーを作って走らせてみよう!」と題する企画では、積極的に3年生の頃からサポーターとして演示に協力してくれました。当人の中の印象的な記憶として残っているようです。
今後とも、このように当学の良さを生かして、親身に学生の教育・指導を行い、当学で学べて研究してよかったと胸を張って言ってくれる卒業生を輩出できればと思っております。

工学院大学は、135年の歴史の中で10万人以上の卒業生を輩出し、その多くがものづくり分野をはじめ、さまざまな業界で活躍しています。
先輩たちが歩んできた道を、将来を考える上での材料にしてみてくださいね。

次回の卒業生インタビューもお楽しみに!

先進工学部 卒業生インタビュー

先進工学部 就職活動体験記


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