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お客様のニーズを第一に 道路交通システムを支えるエンジニア

私たちの生活に欠かせない車や電車などの交通機関。信号などの保安システムが安全で円滑な交通インフラを支えています。車両用・歩行用信号機や周辺機器の研究開発から保守管理までを一貫して行っている交通システム電機株式会社。通信技術部に所属し、電気設計者として活躍する広田さんに、お仕事の内容や学生時代の思い出を伺いました。

交通システム電機株式会社
通信技術部 広田 慶孝さん

入社11年目 / 総合職 / 工学部 情報通信工学科卒業(現: 情報学部情報通信工学科) / 教育情報システム工学研究室(指導教員: 米澤 宣義教授) / 工学院大学附属中学校・高等学校卒業 / エコ推進委員会 / 趣味: ドライブ、娘と遊ぶ
                  ※掲載内容は取材当時のものです。

Q1. 交通システム電機株式会社でどのようなお仕事をされていますか?

インフラ業界向け業務用無線機器の電気設計・プログラム設計を行っています。お客さまの仕様に合わせて提案→試作→設計→製造→完成まで、すべての段階で実際に設計・コーディングを行い、各プロセスが円滑に進むようにチームメンバーのフォローをしています。時には全国各地に点在しているお客さまの拠点に行き、設計者目線で設計前の調査や納品後の調整を実施することもあります。

Q2. 現在の職業を選んだ理由は?

在学時、大学内で行われていた企業セミナーに参加し、道路交通信号システム・鉄道信号システムの設計から製造・保守まで幅広く行っている事業内容に興味を持ったのがきっかけです。また、信号・鉄道業界で知名度がある会社だったことも選んだ理由の1つです。

Q3. 仕事のやりがいや魅力は?

お客さまによって機器を設置する場所や用途がさまざまなので、お客さまと連携しながら一点物をつくります。設計から開発、商品が完成するまで一貫して担当ができ、手応えを感じやすくとてもやりがいがあります。また、社内には工学院大学を卒業した先輩・後輩が多数在籍しており、在学中の話などで盛り上がっています。

Q4. 今までの仕事で大変だったことは?

一般的にインフラ機器は耐用年数が長く設定されており、メンテナンス性にも優れていなければいけません。それを意識した設計をするのに苦労しています。ただ、自分から先輩方へ尋ねればどんなことでも教えてもらえる環境なので、ヒントも得やすく恵まれていると感じています。

自ら半田ごてで作業することもあります

Q5. 工学院大学を卒業してよかったと思うことは?

基礎教養から専門分野まで数多くの授業を受講し、幅広い知識を得られたことです。特に「数学系科目」と「電波法規」の授業が印象的でした。数学系科目は電気設計やプログラム設計を行う上で必須な知識なので、高校から引き続き大学での受講で、更なる知識向上につながりました。
無線機の設計を行う際には電波法規についての調査を実施することがあるのですが、最低限の知識がベースにあったため順調に調査することができました。仕事で行き詰った時に授業で習った知識を思い出すことがあり、本学で学んだことが役立っているなと実感しています。
また、私は在学時に単位互換制度を利用して他大学の授業も受講していました。他大学の雰囲気も同時に味わうことができ、複数の大学に通うという非常に貴重な経験が出来ました。興味のある授業があれば、この制度をぜひ活用してみてください。工学院大学は、周りからも大学名の通り“工学”に強い大学だと認識されており、卒業して良かったと思っています。

Q6. 仕事の中で、大学で学んだことが活かされていると思うことはありますか?

3年次に受講したLANケーブルの製作から産業用ルータを使用したネットワークの構築までを学ぶ授業「情報通信工学実験」が活かされています。機器に不具合が発生する場合があり、現地保守員と協力して原因調査にネットワークの知識、仮復旧にLANケーブル製作の知識が必要だった事がありました。もちろん社内でも教えてもらえるのですが、在学中に受講した前提知識があったからこそスムーズに作業が行えたと思っています。

Q7. 現在の職種には、どんな知識、能力、心構えが必要だと感じていますか?

電気・電子系の国家資格は代表的なもので電気工事士免許や無線従事者免許などがあり、仕事で必要となる場合があります。一般受験での取得は大変なのですが、在学中ですと一定の条件を満たすだけで卒業時に無試験で免許を取得できる場合があります。電気・電子業界への就職を考えている方は、是非在学中にチャレンジしてみてください。

Q8. 後輩たちへアドバイスをお願いします!

仕事を始めると在学時に比べて遊びや趣味など、自由に過ごせる時間が取りにくくなってしまいます。人に語るくらい好きなことが1つでもあると会社内で新しい接点を作れるきっかけになると思います。授業・勉強はもちろん大切ですが、在学中に夢中になれる何かを見つけられるよう、様々なことに挑戦してみてください。

在学中に母校の附属中学・高校の文化祭も手伝いました

Q9. 今後の夢や展望を教えてください。

あっという間に30歳を過ぎ、仕事でも家庭でも教える立場となりました。「人に教える」ということは、自分がしっかりと内容を理解し、相手にとって分かりやすい言葉で説明する必要があります。非常に難しいことではありますが、自分の持っている知識をうまくアウトプットできるように努力したいと思います。また、本学で培った経験を基に、理系の良さを娘に教えてあげたいです。

娘と雪だるまを作って遊んでいるところ

工学院大学は、134年の歴史の中で10万人以上の卒業生を輩出し、その多くがものづくり分野をはじめ、さまざまな業界で活躍しています。
先輩たちが歩んできた道を、将来を考える上での材料にしてみてくださいね。

次回の卒業生インタビューもお楽しみに!

情報学部 卒業生インタビュー

情報学部 就職活動体験記


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