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入社意欲を論理的に、そして熱量高く伝える #就職活動体験記

今春、三菱重工業株式会社へ就職する矢口さん。大学院では、学会発表の機会を経験し、自身のバックグラウンドを厚くしていくことを心がけたそうです。その経験を就職活動を通じてどのように伝えたかなど、具体的なエピソードを伺いました。

内定先:三菱重工業株式会社
矢口 大暉さん
工学研究科 機械工学専攻 修士2年 / 流体機械研究室(指導教員:佐藤 光太郎 教授)/ 音楽サークル(SOL)/ 長野日本大学高等学校 出身 / 2017年工学部 機械システム工学科入学
                  ※掲載内容は取材当時のものです。


Q1. 内定先企業を志望した理由は?

インフラ産業に興味がありました。何をするにしても電気は必要不可欠だと考え、中でも広く人々に影響を与えるものがエネルギー産業だと感じ、日本で唯一大型ガスタービンを制作している三菱重工業株式会社に興味を持ちました。また、昨今カーボンニュートラルが進められており、転換期に携わることができるのはやりがいとしても良いと思い志望しました。
開発設計職を選んだ理由は、製造のより上流の過程にいた方が、製品に与える影響が大きいと感じたことと、自分が純粋にやってみたいと感じたからです。

Q2. 在学時に力を入れたことは?

学部生のときは学業に専念し、大学院へ進学してからは研究に力を入れました。その結果、学部生では次席で卒業し、大学院では国際学会で4回、国内学会で1回発表する機会がありました。自分自身のバックグラウンドを厚くすることは、就職活動においてとても有利に働きます。

Q3.大学院へ進学した理由を教えてください。

コロナ禍で満足に研究ができず、ようやく研究の種が見つかったところで卒業の時期が迫っていました。研究をもう少し続けたいという思いがあり、大学院への進学を決めました。また、就職活動をしていくうえで自分が研究開発を目指したいと考えた際に、その職種に採用されている方々は修士を卒業されている方が多かったのも理由の一つです。

Q4. 就職活動はいつから始めましたか?

学部3年生の1月ごろから意識して始めました。開発設計は受からないだろうという思いから、生産技術の職種で応募し、自分の適性がある職種で就職活動をしていました。内定を頂いたのですが、本当にやりたいことなのかと迷い、教授や先輩に相談しました。コロナ禍や進学における経済的不安が解消されたため、大学院へ進学することを決めました。

Q5. ここが効いた!私のエントリーシート

研究に関する記述が効いたと考えます。実績として国際学会での表彰されたこともあり、結果を示しながらエントリーシートを書くことができました。また、結論先行型で書くということや、文章の流れを意識し、とにかく熱量が伝わる文章にしました。例えばガスタービンであればどういったものが作られていて、どの程度の性能なのかをリサーチしました。今取り組んでいることや技術的問題点を理解し、そこに対して自分はどういった対策を取れるかということを書きました。具体的な内容を伝えることで、本当に入社したいんだなという熱量を伝えることを意識しました。

Q6.面接対策の準備や本番のエピソードを教えてください。

エントリーシートに書いた内容に関しては、どんなことを聞かれても答えられるようにする必要があります。研究について書くのであれば、研究背景や研究内容(どの領域の研究をどういった手法で行っているか等)を確実に答えられるようにするのが基本です。そこから志望する企業とどういった領域で重なっているのかを探っていきました。
自己PRでは、国際学会に複数参加して、表彰を受けたことを話したところ、企業の反応が良かったです。その他に、「多額のコストをかけて世界最高品質のものを作りたい」という押し方ではなく、「現在ある製品をより安価で同性能のものを作るような開発設計をしたい」と伝えたところ、面接時にいい目の付け所だねと言われました。

Q7. コロナ禍での就職活動で意識したことは?

WEB面接ではカメラに映る範囲で身振り手振りを大きくし、なるべく熱意が伝わるよう意識しました。また自宅で面接を受けられるので、日程が組みやすいのですが、入れすぎると午前と午後で頭を切り替えて面接を受ける必要があります。リモートであることを過信しすぎず、間隔に余裕をもった日程調整が重要です。

Q8. 就職活動での必須アイテムはありますか?

ラムネです。頭に糖分を回して、少しでも頭がさえた状態でSPI試験に臨めるよう努力しました。

Q9.後輩たちへメッセージをお願いします!

就職活動は何とかなるが、何ともならないものです。どんな企業でもよければ、内定をいただくことはできるはずです。しかし、第一志望の内定をいただくためには、それなりの努力が必要であり、時として運も関わってくるかもしれません。
まずはこれから40年かけて、自分がどんなことに挑戦したいか、しっかりと考えることが重要です。そしてやってみたいことや興味のあることが見つかったら、たとえ就職難易度が高かったとしてもチャレンジすることが大切です。また学部生で大学院への進学を迷っている場合、迷っている原因が経済的な理由でなければ進学することをお勧めします。院卒と学部卒では想像以上に大きな差があります。迷える環境にいるのであれば、思い切って大学院へ進学してみてはいかがでしょうか。皆さんが、納得できるような進路になることを祈ってます。ベストを尽くして下さい。

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