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世界中で愛用される音楽用電子機器の品質を守る

レコーディング機器やマルチエフェクター(ギターやベースなどの音に多種多様な変化をつける機器)、デジタル楽器など、幅広い音楽用電子機器を、世界約130カ国に展開する株式会社ズーム。入社1年目の森健太郎さんは、クオリティインプルーブメントグループに所属し、さまざまな機器の品質管理に関わっています。軽音楽部に所属していた学生時代から、ズーム製品のファンだったという森さんに、仕事の楽しさや学生時代の過ごし方について伺いました。

株式会社ズーム 
クオリティインプルーブメントグループ 森 健太郎さん

入社1年目 / 職種:音楽用電子機器の品質管理スタッフ / 電気電子工学科 / 高機能デバイス研究室研究室(指導教員:相川 慎也 准教授)/ K.P.F.R部 /趣味: ゲーム、友達と外出、楽器
                  ※掲載内容は取材当時のものです。

Q1. 株式会社ズームではどのようなお仕事をされていますか?

音楽用電子機器の設計・開発エンジニアとして採用され、現在は品質部門に配属されています。ズームは日本国内だけでなく海外でも製品を販売していますが、私の仕事はそれらの製品の品質を管理することです。
たとえば、電子機器を海外に輸出する際には守らなければならない規格があります。主な仕事の一つが、各製品がそれらの規格を守っていることを証明するために試験や資料作成を行うことです。また、流通時に製品に傷がつかないように梱包材などを検討することもあります。このように製品が工場から国内外の市場に届くまでには、やらなければいけないことが数多くあります。その一つひとつに関わりながら、工場やエンジニアと協力して品質を守っていくイメージですね。

製品の品質チェックを行う様子

ハンディオーディオレコーダーやマルチエフェクターなど、ズームが手掛ける電子機器は多岐にわたります。それらの品質を管理していくためには、非常に幅広い製品知識や品質管理の経験が必要とされるので、実は品質部門に新卒社員が配属されるのは弊社では史上初のことでした。覚えなければいけないことがたくさんあって大変ですが、先輩に助けられながら日々業務と向き合っています。

Q2. 現在の職業を選んだ理由は?

大学在学中に軽音楽部(K.P.F.R部)に所属し、バンドではベースやボーカルを担当していました。その時からマルチエフェクターなどのズーム製品をよく使用していて、「とてもユーザー思いでコストパフォーマンスの高い製品を作る会社」という印象がありました。また「一生音楽と関わっていきたい」と考えていたことも、この会社を選んだ理由です。
在学中に会社説明会に参加したときに、働き方や会社の雰囲気についていろいろと話を聞けたことも決め手になりました。特に印象に残っているのが、ある社員の方が「大好きなバンドが日本に来日したとき、業務が多忙だったにも関わらず、チームメンバーと連携して休暇を取ることができた」という話。すごく音楽に理解がある会社だと感じました。また、そのほかの社員の方もすごく話しやすくて「この会社で働いてみたい」と感じました。
実は、就職活動時には1社しか受けなかったんです。“一社入魂”で採用されて良かったです(笑)

大学時代 軽音楽部(K.P.F.R部)での演奏の様子

Q3. 仕事のやりがいや魅力は?

製品開発のエンジニアだと担当製品にかかりっきりになることが多いですが、品質管理の仕事では100種以上にわたる全製品を扱います。そのため、さまざまな機器に触れられることが魅力です。工場などの生産工程にも関わることが多いので、「この製品は、こういう原理で動いているのか」という発見があることも面白いですね。もちろん、品質管理を通じて世界中で愛用される製品を支えている、ということにもやりがいを感じます。ライブ会場やテレビドラマで自社製品が使われているのを目にすることもあって、そんなときは単純にうれしいですね。

世界的にあらゆる分野のクリエイターから支持されている株式会社ズームの製品

Q4. 現在の仕事で必要と感じているスキルや能力は?

各国の規格に関する知識や、すべての自社製品の知識、語学力等が求められています。また、社内外問わず人とやり取りをする機会も多いので、コミュニケーション能力も必要。なによりも自社の製品をより良くしようという意識が大切だと感じています。

Q5. 軽音楽部での活動が、仕事に活かされたと感じた経験はありますか?

学生時代から実際にマルチエフェクターなどを愛用してきたので、ユーザー目線で品質をチェックできることは大きいと思います。「演奏する人はここが気になるだろうな」というのがわかりますから。また、軽音楽部では部長をしていたので、部員や外部の人とコミュニケーションを取る機会が多かったです。その経験も現在の仕事に活きていると思います。

株式会社ズームのマルチエフェクター

Q6. 仕事の中で、大学で学んだことが活かされていると思うことはありますか?

大学で身につけた基本的な工学の知識は、製品の素材や仕組みを理解するベースになっています。また、研究室では卵の殻を活用した電子素材の開発を行っていたのですが、これは非常に環境問題やヘルスケアにつながる研究でした。現在の仕事でも、梱包材などさまざまな素材を扱うのですが、“環境”や“健康”という視点はとても大切。その点でも大学で学んだことが役立っていると感じます。
また、卒業論文を書くためには、英語で書かれた論文を読む必要がありました。たくさんの英語の文章を翻訳して読んだ経験が、仕事で英語を扱うシーンでも役に立っていると思います。もちろん、Microsoft Officeを活用して論文を書いた経験も、資料作成等の事務作業に役立っています。

森さんが取り組んだ卵殻膜の電子素材の研究はこちら

Q7. 卵殻膜を電子素材として利用する研究はとてもユニークですが、そのような発想やアイデアは仕事にも活きていますか?

品質管理部門に配属された理由のひとつが「新しい視点で業務を改善してほしい」ということだったので、期待されている部分はあると思います。まだ1年目なので、それほど斬新な提案はできていないのですが、これまでにない発想やアイデアの大切さは意識していますね。

Q8. 就職活動のときに意識したことは?

私の場合は、もともと製品のファンだったこともあって “一社入魂”の就職活動でしたそのため、ズームの製品についてはとことん調べました。実際に自分で触れてみるのはもちろん、You Tubeなどで製品紹介の動画を見たり、ユーザーレビューを調べたり……。面接時には、製品の良いところだけでなく「ここを変えたほうが……」という点まで提案できるくらいになっていたと思います。

Q9. 工学院大学を卒業してよかったと思うことは?

いろいろな人が在学しているので、部活動や授業を通してたくさんの人と交流することができて良かったです。部活動で知った音楽の楽しさが今の仕事につながっていますし、研究室で相川慎也准教授に出会えたことも大きな財産になっています。また、八王子キャンパスは広くて想像していたキャンパスそのものでしたし、新宿キャンパスは交通の便が良くてきれい。どちらも学生生活を彩ってくれるキャンパスでした。

Q10. 今後の夢や展望を教えてください。

まずは仕事に慣れて一人前になり、より責任のある立場で製品に関わっていけるようになりたいです。そのためにも、品質管理の知識を問うQC検定や英語の勉強を進めています。プライベートでの目標は、しっかり生活の地盤を固めること。いずれは結婚もしたいですし、音楽にもずっと関わっていきたいです。運のいいことに自分の趣味を活かした仕事に就くことができたので、楽しみながら先を見据えて仕事をしていければと思います。

在学時を振り返って……工学部  相川 慎也 准教授から一言💡
森 健太郎さんは、私の研究室に在籍していた当時からSDGsに興味を持ち、環境に配慮した研究テーマを自ら立案するなど、大変しっかり者でした。先を見据えたチャレンジングな課題に取り組み、研究室に新しい風を吹かせてくれました。森さんが卒業研究に着手した時期は、ちょうどコロナ禍の真っ最中で、大学への入構も制限されていました。そのような困難な状況で、どのようにテーマを設定し研究を進めていくか。Web会議ツールZoomを通じてディスカッションを重ね、家庭でも容易に手に入れられる素材として卵に着目したことは素晴らしい視点でした。このインタビュー記事を拝見し、社会に出てより成長したことが感じ取れます。一社入魂の想いが実り、いい会社で良い上司・先輩方に恵まれたことは想像に難くありません。
これから、音楽用電子機器の品質管理をさらに高め、世界中のより多くのミュージシャンに愛用されるように一層頑張ってください。期待しています!
ちなみに、私の同級生のプロミュージシャンも仕事で使用したことがあると言っていました。

工学院大学は、135年の歴史の中で10万人以上の卒業生を輩出し、その多くがものづくり分野をはじめ、さまざまな業界で活躍しています。
先輩たちが歩んできた道を、将来を考える上での材料にしてみてくださいね。

次回の卒業生インタビューもお楽しみに!


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