システム開発から販売戦略まで手掛けるエンジニアとして活躍 #卒業生インタビュー
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)は、ITに関連するコンサルティング、システムの開発・運用、アウトソーシングまで幅広く提供するIT企業です。宮下瞭さんは、同社で活躍するエンジニアとして、多岐にわたる業務に携わっています。そんな宮下さんに、現在取り組んでいる業務や学生時代のエピソードについて伺いました。
Q1.これまでのキャリアについて教えてください。
入社当初は希望通り営業職に配属されました。3年目にエンジニアに転向しつつ、営業とのハイブリッドな業務を経験しましたが、6年目以降はエンジニアに専念しています。営業を希望した理由は、大学で学んだ技術的な知識と、強みであるコミュニケーション力を活かして仕事ができるのではないかと考えたからです。ちなみに、弊社の営業職は文系出身者が多く、私のように工学を学んだ者は珍しいケースです。振り返ると、営業職は目の前の課題に集中しがちですが、エンジニアは将来的な視点を持つことが求められます。営業とエンジニアの両方の視点で業務に取り組めることが、私の強みだと思います。そのため、営業への提案やアドバイスも積極的に行っています。
Q2.現在の勤め先や職種を選んだ理由をお聞かせください。
当初はIT系やコンサル系の企業を中心に考えていました。いくつか内定をいただいた中で弊社を選んだ理由は、入社後に選択肢が豊富である点に魅力を感じたからです。父に就職先の相談をした際、IT系を目指すのであればCTCも受けてみてはどうかと勧められたことがきっかけです。父もIT系企業に勤めており、業界に詳しかったため、その助言が頼りになりました。工学院大学コンピュータ科学科への進学を勧めてくれたのも父でした。
入社し営業を経験して気づいたのは、「モノを売るために創意工夫をする、いわゆるマーケティングをやってみたい」と感じたことです。現在はエンジニアとして、クライアントに商品の魅力を伝える資料を作成したり、営業に知識をインプットするための勉強会を開いたりと、マーケティングにも関わることができています。
Q3.現在のお仕事内容について教えてください。
いくつかの製品を担当しており、その製品の販売や活用のための技術支援を行っています。さまざまなデータを分析・可視化し、ユーザーが複雑な問題を解決するのを助ける「ビジュアルアナリティクス」や、ビジネスデータを分析して分かりやすく加工し、経営判断に役立てる「ビジネスインテリジェンス」といったツールを扱っています。開発業務に従事することもあれば、マーケティングに関わることもあり、業務の幅は非常に広いです。例えば、ある企業から「健康診断データを可視化したい」という要望を受け、そのお手伝いをしたことがあります。年度別、男女別、特定の年齢別など、さまざまな条件で健康診断の結果を分析できるように、表やグラフを用いて一つの画面に可視化するツールを開発・提供しました。
Q4.現在の仕事の魅力や気を付けている点があれば教えてください。
自分のやりたいことや仕事の方針をある程度決められる点が魅力です。例えば、Q3で触れた「健康データの可視化」という案件では、「複数の表を並べて一つの画面に収める『ダッシュボード』という表現方法を使ってみよう」といったように、アイデアを形にする楽しさがあります。仕事を進める上で柔軟な物事の捉え方のほか、さまざまなニュースを見たり、読書を通じて自分の専門以外の知識を増やしていくことが必要だと感じます。
Q5.学生時代に受講していて役に立った授業やエピソードを教えてください。
「基本情報概論」という授業が役に立ったと感じています。やはり、大学時代の4年間で培った基礎があったからこそ、エンジニアとしてのキャリアを築くことができているのだと思います。仕事でプログラムを書くことはほとんどありませんが、概念を理解する程度の前提知識は当然必要です。特に海外製品を取り扱うことが多いため、学生時代から語学に取り組んでおくことをお勧めします。
Q6.在学時、就職活動のときはどんなことを意識しましたか?
就職キャリア支援センターで添削を受けるなど、エントリーシートの作成には特に力を入れました。また、入社選考のグループディスカッションでは、コミュニケーション力が重要視されていた印象があります。学生時代にさまざまな人とのコミュニケーションを大切にしてきたことが、役に立ったのだと思います。
Q7.仕事のことに限らず、学生時代にしておいたほうがいいことがあれば、後輩たちへアドバイスをお願いします。
自由な学生時代こそ、時間をかけないとできないことや趣味に積極的に取り組んでみてください。特にお勧めしたいのは留学です。私自身、ハイブリッド留学®を利用してアメリカのNorth Seattle Collegeへ留学しました。また、インターンシップにも積極的に参加し、大学外のさまざまな人々と交流することで、多くの貴重な経験を積むことができました。
Q8.工学院大学を卒業してよかったと思うことがあれば、教えてください。
ITに関する知識が自然と身近なものに感じられた点です。エンジニアとして重要な資格である「基本情報技術者試験」を受験するために必要な知識も、普段の授業を受けているだけで十分に身につけられるカリキュラムが用意されていたと、卒業後に実感しました。実際、私は卒業後に「基本情報技術者試験」を受験し、無事に合格しました。在学中はカリキュラムの意図を深く考えたことがありませんでしたが、もっと積極的に資格試験にチャレンジしていれば良かったと思っています。また、スマートフォンのアプリを作るなど、自分で企画し、最後までやり遂げる経験をしておけば、さらに良かったと思います。
Q9. 今後の夢や展望について教えてください。
今後の夢や展望としては、ワークライフバランスを大切にし、仕事と家庭の両方を充実させたいと考えています。自分に合った小さな幸せを積み重ねていきたいですね。 仕事に関しては、新しい情報に常にアンテナを張り、勉強を続けることが目標です。会社の制度を活用して「Udemy」などのオンライン講座を受講し、スキルアップを図っています。今後は、英会話にも挑戦していきたいと思っています。
工学院大学は、136年の歴史の中で10万人以上の卒業生を輩出し、その多くがものづくり分野をはじめ、さまざまな業界で活躍しています。
先輩たちが歩んできた道を、将来を考える上での材料にしてみてくださいね。
次回の卒業生インタビューもお楽しみに!