安心・安全な鉄道を建築から支える-卒業生インタビューVol.6
私たちの身近な鉄道会社で働く中西さん。鉄道と聞くと機械系や電気系の卒業生が活躍するイメージが強いかもしれませんが、駅や関連する建物も多く、建築系の卒業生も活躍しています。どのようなお仕事をされているか、お聞きしてみました。
Q1. JR東日本でどのようなお仕事をされていますか?
入社後に携わったプロジェクトでは、主に横須賀線武蔵小杉駅のホーム増設工事を担当しました。大変なことも多かったですが、自身で調整した結果、工事が円滑に進んだ時や、使用開始などプロジェクトの節目を迎えた時は、それまでの苦労がなかったかのように、嬉しい気持ちでいっぱいになります。
現在は浜松町駅改良工事の工事監理業務を行っています。
鉄道工事は自治体や他の交通事業者など、様々な関係者が関わっていることや、既存構造物・設備がある中で工事を行う必要があるため、安全を守りながら工期内の確実なプロジェクト推進を目標に日々業務を行なっています。
駅の工事は、終電後の限られた時間にしか行えないことが大半です。夜勤業務で立会い・検査業務等も行っています。また、建築知識はもちろん、鉄道・電気・機械等、様々な知識が必要となるため、日々勉強・吸収しながら業務を行なっています。
Q2. 現在の職業を選んだ理由は?
私が生まれる2ヶ月前に起こった阪神・淡路大震災。そして、2011年の東日本大震災。ふたつの大きな震災をきっかけに、人々が安心して暮らせる街について考えるようになり、いまの仕事を選びました。
Q3. 仕事の中で、大学で学んだことが活かされていると思うことはありますか?
どの企業もコストダウンが求められている中で、安全面でも重要である建築構造の知識を活かした提案をすることができました。建築構造の知識を知っておくことでさまざまなことに応用が可能で、仕事にも活かせることを実感しました。
Q4. 在学時で印象に残っていることはありますか?
私は、震災など大規模な地震に対する手段として建物の強度や耐震性を高めることを第一に考えていました。しかし、防災訓練や人々の意識も見直していかなければ安全な暮らしには繋がりません。ハード面とソフト面、双方へのアプローチが大切なことを学べたのは大きかったです。写真は八王子キャンパスで実施された防災訓練時の体験型展示の様子です。
Q5. 学生時代に課外活動はしていましたか?
陸上競技部に所属していました。他学科や年代の異なる部員たちと出会うことで知り合いの幅が広がり、卒業後も会うほどの一生の仲間に出会えました。学業との両立は正直辛かったですが、良いタイムが出た時や大会で入賞できた時、国際マラソンに出場出来た時は、練習を頑張って良かったなと感じました。大切な仲間や様々な事に取り組む挑戦心、何事にも諦めず努力する気持ちを得ることが出来ました。
Q6. 後輩たちへアドバイスをお願いします!
おそらく、自分の10年後を明確に思い描いている人は少ないかもしれません。なので、まずは視野を広げ、あらゆることを受け入れることが大切だと思います。色々と学んでいくうちにきっと自分のやりたいことが見つけられると思いますよ。ここ(工学院大学)はそういう場所ですから。
工学院大学は、134年の歴史の中で10万人以上の卒業生を輩出し、その多くがものづくり分野をはじめ、さまざまな業界で活躍しています。
先輩たちが歩んできた道を、将来を考える上での材料にしてみてくださいね。
次回の卒業生インタビューもお楽しみに!
建築学部 卒業生インタビュー
建築学部 就職活動体験記