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アプリ開発のイベントを学生が企画!工学院ハッカソンの挑戦
「ハッカソン」の魅力と、ものづくりの面白さを伝えるために誕生した『工学院ハッカソン』。代表の永江 恵尚さん(情報学部情報デザイン学科3年)は、「特定のテーマに沿ってアイディアや技術を持ち寄ってアプリケーションなどを短期間に開発するイベント」であるハッカソンを学内に浸透させることを目的に、工学院大学学生チャレンジ活動奨励金に応募をしました。
ハッカソンって何?
ハッカソンとは「 ハック 」と「 マラソン 」を組み合わせた言葉で、短期間でプロジェクトを企画・開発し、成果を競い合うイベントです。参加者は決められた期間内に、テーマに沿ったアイディアを考案し、そのデモンストレーションとなる作品を制作します。
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ハッカソンのメリット
私たちは、以下3点のメリットを掲げて「工学院大学学生チャレンジ活動奨励金」に応募し、採択されました。
1.自分のアイディアを実現できる
日常生活の中で「こんなものがあったらいいのに」や「こんな機能が欲しい」など思ったことはありませんか?ただ時間的都合や、権利・技術の問題で空想で終わってしまうこともあります。ですがハッカソンでは、学生のアイディアを仲間と協力し、実現することができます。
2.チーム開発の経験
個人で少し開発することはあってもチームで開発する機会はあまりないのではないでしょうか。ハッカソンはチームでの開発を行う絶好の機会となっています。それぞれが能力を最大限発揮するとともに、それらを組み合わせたことによる奇跡のコラボレーションが生まれることでしょう。
3.社会人基礎力の向上
新社会人となる学生に求められている資質として、社会人基礎力というものがあります。社会人基礎力は様々ですが、ハッカソンに参加することによって、特に実行力、課題発見力、計画力、創造力、発信力などの力を向上できます。
工学院ハッカソンは「初心者のためのハッカソン」をテーマに掲げており、初心者の方も気軽に参加できるようチュートリアルセッションなどで技術的な面をフォローする体制を整えました。気軽に参加して、良いアウトプットの機会になることをめざしました。
5月、8月、10月の計3回のイベント開催を計画し、5月開催の第1回目は「わくわくするアプリ」をテーマにしました。
ちょうど新学期が始まり,いろんな未知<わくわく>が詰まっている春、そこでこれからの一年をより「わくわく」して過ごせるようなアプリやプロダクトを考えてもらうべく企画しました。
ところが、初回ということで広報活動に苦戦。参加者が思うように集まらず、第1回工学院ハッカソンは幻の回となってしまいました…。
そこで、第1回の反省を生かし、一から計画を練り直しました。気楽に参加していただくため、開催方法を対面開催からオンライン開催に変更し、さらにポスターやHPについても、大学と連携しながら分かりやすいデザインに刷新して、掲示場所を工夫するなど広報活動にも力を入れました。
第2回「あつさ」に関するアプリを考えよう
その成果もあり、8月の第2回工学院ハッカソンでは3チーム5人が参加してくれました。情報学部だけでなく、工学部や大学院修士課程の参加もありました。
第2回のテーマは"「あつさ」に関するアプリを考えよう”。真夏に開催するのでこのテーマにしましたが、あえてひらがなで表現することで、さまざまな「あつさ」の企画が出てくることを意図しました。以下、入賞作品をご紹介します!
【最優秀賞】DigSee 〜ストリーマーを発掘する〜
VTuberの登場でライブ配信が熱い
↓
ライブ配信をする人=ストリーマー と
視聴者=リスナー に焦点を当てたアプリを開発
【投票賞】推して健康。
「推しを生活に取り入れて健康になりたい20代の男女」を対象
「熱く」推すことで「暑さ」を乗り切れ! ⇒ “推して健康。”
Cooling spot application
ゆっくりと座って涼める場所を共有できるアプリ
このようにさまざまな「あつさ」をテーマに、応募が集まりました!!
第3回 「あき」っぽいアプリを考えよう
10月の第3回では"「あき」っぽいアプリを考えよう"をテーマにしました。夏の成功体験を活かして、季節感を取り入れましたが、前回同様ひらがなをテーマ名にすることで、さまざまな角度のテーマが来ることを期待しました。今回は6チーム18人が参加と、回を追うごとに参加者が増えていきましていき、「工学院ハッカソン」が学内に広がったことが実感できました。
【最優秀賞】KU-TTA
あきといえば「食欲の秋」!
工学院大学新宿キャンパス付近のランチを共有・検索できるアプリ
【優秀賞】乗り換え&乗り過ごし防止アプリ「タイムマイスター」
忙しい中で通勤通学をしている社会人・学生を対象
電車移動中の時間を最適化し、無駄なあき時間を作らせないアプリ
マジ卍☆筋トレ革命
筋トレを応援してくるギャルの好感度をあげ、筋トレのモチベ-ションを維持するアプリ。
体の燃焼量が増えるこのあきの季節に、空き時間を利用して、あきらめず、筋トレを続けたい人に向けて作成。
あきらめナイト
タスクの現状確認ができる自分用メモアプリ
あきっぽい人のほんとはあきらめたくない気持ちを後押しする。
【投票賞】秋虫CHIRP
あきの虫を探し、収集し、図鑑に登録できる自然体験アプリ
歩いていると虫が出現し、鳴き声や特徴を学びながら捕まえる楽しさを体験できる。
AKIVIEW
飲食店待ち時間解消アプリ
1年間の挑戦が築いた成長と成果
学生の新たな挑戦を支援する「工学院大学学生チャレンジ活動奨励金」。その第1期生として、未知の領域に挑みながら試行錯誤を重ねてきた「工学院ハッカソン」。活動開始当初は前例のない中で模索が続きましたが、チーム一丸となり1年間の成果を積み上げてきました。
工学院ハッカソン代表 永江 恵尚さん コメント
この一年間は、新しいことに挑戦する難しさと面白さを学んだ貴重な時間でした。工学院ハッカソンは本学で初めての試みだったため、内容や仕組みを一から自分たちで考え、教職員の方々と何度も調整を重ねて実現しました。その過程では失敗と改善を繰り返しましたが、無事に大会を開催でき、参加者の方々から「ありがとう」「楽しかった」といった言葉をいただいたときには、本当に嬉しく、達成感を得ることができました。
また、この挑戦が実現できたのは、「チャレンジ奨励金」という大学の手厚い支援があったからこそです。金銭的なサポートにとどまらず、活動内容の相談や手続き、大学内の調整など、多方面からの支援を受けられたことで、挑戦に対して大きな推進力を得ることができました。このような環境で挑戦できたことに感謝しています。
この活動を通じて、現実的な計画を立て、関係各所と調整し、計画を遂行する実行力を身につけることができたと感じています。この力は、今後新しい挑戦をする際の確かな糧になると思っています。学生の「やりたい」を全力で支援してくれるこのような機会は非常に貴重です。だからこそ、皆さんもぜひ一歩踏み出し、自分の「やりたい」を現実にしてみてください!
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