見出し画像

中目黒が舞台 建築学部で「お店屋さんごっこ」2024 Vol.2

建築デザイン学科 塩見研究室では、毎年、学部4年生の学生たちが「お店屋さんごっこ インテリアデザインのお勉強」と題した展示企画を開催しています。
Vol.2では、引き続き学生たちの作品を紹介します。
Vol.1はこちらをご覧ください!

マッサージキャンドル専門店&マッサージサロン「+CALME」

制作:中西 花音

ープロデュースしたお店について教えてください。

中西さん:
一般的なキャンドルとは違い、ロウがマッサージオイルとなるマッサージキャンドルの専門店を企画しました。
現状、日本ではマッサージキャンドルの社会的知名度は低く、購入先は香りやテクスチャーを試すことができないオンラインサイトに限られています。そのため、自宅で楽しんでいただくための入口となるお店を作ることができれば、日本でのマッサージキャンドルの普及に繋がるのではないかと思いました。ここでは、マッサージサロンとショップが設けられ、ヨーロッパ本場のエステ・マッサージ体験やテスターをして気に入ったマッサージキャンドルを買うことができます。

ーお店のこだわり、見どころを教えてください!

中西さん:
自然由来で作られているマッサージキャンドルの専門店なので、観葉植物やドライフラワーを内装に散りばめ、自然を感じられる雰囲気作りにこだわりました。

苔のテラリウム専門店「MOSS ROOM」

制作:福士 永倭

ープロデュースしたお店について教えてください。

福士さん:
忙しい日常を離れ、思わず時間を忘れられる癒しの苔のテラリウム専門店を企画しました。ここでは、自分好みのガラス容器や素材をカスタムし、世界に一つだけの苔のテラリウムを作ることができます。

福士さん:
ショップの外観全体を大きな苔のテラリウムのようにデザインしたところがこだわりです。建物自体が作品となり、一目で苔に関する専門店であることがわかるようにしました。

フィルムカメラ専門店「C-BASE」

制作:古野 菜奈

ープロデュースしたお店について教えてください。

古野さん:
フィルムカメラの専門店として、販売から買い取り・修理・現像・関連イベントの開催まで、ここにくればフィルムカメラに関するすべてのことが、解決できるようお店を企画しました。
私自身の趣味でもあり、若者を中心に流行っているフィルムカメラは、若者が多く集う今回の敷地にぴったりであると考え、このテーマを思いつきました。

ーお店のこだわり、見どころを教えてください!

古野さん:
2つに分かれた躯体の特徴を活かして、対角線上にテイストの異なる庭を2種類作成しました。撮影ブースが2ヵ所あれば、写真の幅がより広がるのではないかと考えました。

変なTシャツ屋さん「T-laugh」

制作:鈴木 晴也

ープロデュースしたお店について教えてください。

鈴木さん:
普通のファッションでは物足りなくなった人たちをメインターゲットとした「外でも着たくなる変なTシャツ」を取り扱うTシャツ屋さんを企画しました。
ここでは、オーナーがセレクトした古着の変なTシャツやオーナーがデザインしたオリジナルの変なTシャツを買うことができます。また、併設されているBARでは、「変なTシャツが好き」というマイノリティな価値観を持つ仲間と交流することができます。

ーお店のこだわり、見どころを教えてください!

鈴木さん:
入口からの景色が一番のこだわったポイントです。扉を開けた瞬間、変なTシャツの世界に入り込めるような、わくわく感を演出した
デザインになっています。

ラッピング屋さん「wrappiness」

制作:服部 里桜

ープロデュースしたお店について教えてください。

服部さん:
贈り物を渡す瞬間をより素敵なものにするために、ラッピング屋さんを企画しました。ここでは、持参したプレゼントを包むシートやリボンを選び、世界に1つだけのプレゼントを作ることができます。また、プレゼントに添えるレターセットを選び、ラッピングされている間に、併設されたカフェで一息つきながら手紙を書くことができます。

ーお店のこだわり、見どころを教えてください!

服部さん:
贈る相手のことを想う幸せな気持ちを共有できるような空間にしたいと思い、2つの別れた躯体を繋げました。吹き抜けを大きくデザインし、2階全体を階段状に設計することで、お店全体をワンフロアにしました。

ペットの匂いを作るお店「Uchinoko LABO」

制作:柿沼 みのり

ープロデュースしたお店について教えてください。

柿沼さん:
大好きなペットの匂いで日々の生活に安らぎを提供したいという思いで、ペットの匂いを作るお店
を企画しました。ショップでは、ペットの匂いに最も近い匂いを買うことができ、LABOでは調香師と相談しながら、自分のペットそっくりの匂いを作ることができます。1階のカフェでは、調香の待ち時間に休憩しながらペット同士の交流ができるスペースとしても活用できます。

ーお店のこだわり、見どころを教えてください!

柿沼さん:
入りやすさを重視した開けたテラス席
です。敷地内に散歩道を作り、散歩のついでにふらっと立ち寄れるようにしました。地域のコミュニケーションの活性化にも貢献出来たらという思いがあります。

アサイーボウル屋さん「acaii」

制作:原 彩夏

ープロデュースしたお店について教えてください。

原さん:
自分好みのアサイーボウルを作ることができるアサイーボウル専門店を企画しました。ここでは、トッピングのフルーツを自分自身で選んで乗せることができ、出来上がっていく様子を楽しむことができます。また、身体の悩みに合わせ、必要な栄養を摂取できるよう具材の組み合わせを提案するサービスを行っています。

ーお店のこだわり、見どころを教えてください!

原さん:
1つ1つの席に座りたいと思っていただけるような、お洒落で過ごしやすい席のデザインにこだわりました。机や壁を控えめなトーンにすることで、カラフルな色味のアサイーボウルを際立たせ、写真映えするように工夫しました。

お花の紅茶屋さん「FLEUR」

制作:田中 杏果

ープロデュースしたお店について教えてください。

田中さん:
「なんでもない1日が特別な日になりますように」というコンセプトで、茶葉にお花が入っているフレーバーティーに特化したお店
を企画しました。
カフェでは、紅茶ソムリエがお客様の好みに合わせてブレンドしたオリジナルの紅茶を楽しめます。ショップでは、オリジナルブレンドの茶葉を販売しています。

ーお店のこだわり、見どころを教えてください!

田中さん:
裏庭テラスの自然に囲まれた雰囲気
がお気に入りポイントです。お店に一歩足を踏み入れた瞬間に広がる、お花に囲まれた非日常的な空間を楽しむことができます。

店舗デザインは奥が深くておもしろい

ー塩見先生、作品全体を総括していかがでしたか?

塩見先生:
最初は「意地悪な設定」に四苦八苦していたようですが、その設定を逆手にとってそれぞれ面白い設計になっています。当初は設計が思い通りにいかないことで戸惑っていたようですが、業種の特徴やサービスなどのソフト面を考えながら、機能を整理し、そこにどう見せるか、どう過ごしてもらうかなどを丁寧に当てはめていくことで、それぞれ素晴らしいお店が出来上がりました。
これは商業的な要求に応えた初めての設計になったと思います。この経験を応用、発展させ「お店屋さんごっこ」が「ごっこ」でなくなる将来に繋げてもらえればと思っています。

ーこれから建築を学ぶ高校生へメッセージをお願いします!

塩見先生:
建築にはさまざまな分野があり、「お店屋さんごっこ」のように商業デザインを主としたインテリアデザインもその一つの分野です。大学では学びたい分野を見つけ、より専門的に学ぶことができます。建築のどの分野を学ぶにしても、建築に関わる学びは楽しいものです。とにかく好きなこと、興味の湧くことを発見し、同じ興味を持った素敵な仲間と切磋琢磨し、楽しみながら学んでください。

塩見研究室の皆さん

▼塩見研究室の様子はInstagramでも紹介しています!ぜひご覧ください!