3年分の想いをつないだ新宿祭 「和」の空間にあふれる笑顔
こんにちは、新聞会です。大学唯一の学生メディアとして工学院大学のキャンパスライフをお届けしています。
11月18日から3日間、新宿キャンパスで学園祭「第73回新宿祭」が行われました! 装飾が今年のテーマ「和」の世界観で統一されており、会場全体がまとまった雰囲気でした。アーティストライブや声優トークショーをはじめ、ステージ企画や教室企画、模擬店など催しが充実しており、多くの来場者でにぎわった3日間をレポートします。
はじめに、企画・運営をされた学園祭実行委員会の方にお話をうかがいました。インタビューに答えてくださったのは、学園祭実行委員会 新宿祭実行部部長の金刺賢汰さん(情報学部システム数理学科3年)です。
―どのような気持ちで新宿祭に挑みましたか?
金刺さん:
今年の新宿祭は3年ぶりに外部の方が来られる学園祭でした。この数年間は学園祭の中止や規模縮小が続き、私たち3年生にとっては最初で最後の対面開催でした。仲間たちとともに準備してきたことを信じて、当日は参加団体や来場者の方々とともに楽しむということを忘れずに、やりきる思いで挑みました。
初めてのことだらけでしたが、同期や先輩方、後輩たちの支えがあり、無事に終えることができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。任期自体は終わりましたが、これからの学園祭をより良いものにできるよう引き継いでいきたいと思います。
―準備で一番力を入れたことはなんですか?
金刺さん:
当日の運営を事前にシミュレーションして、課題を解決していくために話し合いを重ねました。
自分たちが楽しまなければ来場者の方も楽しむことができないので、楽しみつつやるところはやる、というメリハリを意識していました。
ここからは、ステージ企画や教室企画をいくつか紹介します。実際にインタビューもしましたので、ぜひご覧ください!
教室展示 VRプロジェクト
3日間で来場者が200人をこえたVRプロジェクトの体験展示。VRと聞くとゴーグルによる視覚体験を想像していましたが、手足での触覚も組み合わせた体験ができました。
展示していたのは、VR学会が主催する歴史ある大会「Interverse Virtual Reality Challenge(IVRC)」で2次審査まで進んだ2作品です。
1つ目は「Pulled In The Air」。スパイダーマンのように空中を移動する時の糸に引っ張られる感覚と、風の感覚による爽快感を再現しています。糸に引っ張られる感覚は小型血圧器を改造した圧迫装置、風の感覚による爽快感は直流モーターを使って自作した首掛け扇風機を用いています。体験者がレイ(手首から出ている直線)を飛ばすと、糸がくっついた場所に移動を始めます。装置は、Unity側から送られる数値に応じて作動します。
2つ目は「超次元VR野球」。現実世界では本来一瞬である、野球ボールとバットが接触する瞬間を持続的に体感できます。漫画やアニメでよく見る、バットとボールが競り合うシーンを再現しており、体験者がボールを打ち返す動作をすると、バットに取り付けられたロープと後方の自作制御装置によって、ボールが当たる感覚と持続的なインパクトの感覚を味わえます。バットを振り切ると同時に、バットの速度に応じた初速度でボールが飛んでいき、飛距離が表示されます。一定以上の距離であればホームランの演出が流れます。
SIGMA LIVE 2022
アカペラサークル-Σ-(シグマ)
アカペラサークル-Σ-によるステージ「SIGMA LIVE 2022」では、素敵な歌声が会場中に響きわたりました。それぞれの歌声が一体となって曲を作り上げている様子はとても圧巻でした。
教室展示 モデルロケットプロジェクト
実際に打ち上げられたモデルロケットなどを見ながら、ロケットについて学ぶことができる教室展示。日常でロケットに触れる機会は少ないので、興味をもって訪れた方も多いのではないでしょうか。
モデルロケットとは、主に火薬を使い高度30メートル程度飛行するロケット。飛行したあとに上空でパラシュートが展開してゆっくりと落下します。展示していたモデルロケットのうち2機は実際に全国大会で打ち上げた機体だそうです。
ハイブリッドロケットは液体の酸化剤と固体燃料の化学反応によって推力を得るロケットで、来年の夏に行われる予定の能代宇宙イベントで打ち上げを考えているそうです。
その他にもハイブリッドロケットに関するパネルの展示があり、プロジェクトの方がロケットについて詳しく説明をしてくれました。
教室展示 自然科学研究部
自然科学研究部(自然研)の展示「とびだせ八王子の社」では、虫の標本や宝石などが机一面に並んでいました。知識が無くても見ているだけで面白いので、子供から大人まで様々な方が訪れていました。
活動紹介、研究発表、自然研の鉱物コレクション、昆虫の標本を展示していました。自然研の活動紹介では、「きせてこ」というおもしろい言葉が使われていました。気象班活動、生物班活動、天文班活動、鉱物班活動の頭文字をとって「きせてこ」と呼ぶそうです。研究発表は、夏休みを使って各自興味があるテーマについてまとめていました。
新宿祭で展示した鉱物は部室に保管してあるものの一部だけで、部室には歴代の先輩方がミネラルショーで購入したものなど、貴重なコレクションがたくさんあるそうです。今回の新宿祭では、宝石などよく知られているものを中心に選び、簡単な解説付きで展示をしました。昆虫の標本は自作で、そのほとんどが八王子キャンパスの裏山で採れた昆虫とのこと。来場者に、八王子の自然豊かさが伝わったのではないでしょうか。
鉄人29階
最後にご紹介するのは、鉄人29階!工学院大学新宿キャンパスの最上階である29階まで階段で駆け上がり、タイムを競う新宿祭には欠かせない恒例企画です。3日間を通じて約150人が参加し、新宿祭を大きく盛り上げました。
1人で挑む個人の部と3人で協力するチームの部があり、自分に合った方を選ぶことができます。
新聞会のメンバーからも、北尾太一さん(コンピュータ科学科1年)が個人の部に挑みました!結果は6分5秒。「その場の勢いで参加しましたが、立ってもいられないくらいに疲れました。素直にエレベーター使いましょう。」と参加を終えての率直な感想を話してくれました。噂以上のハードなチャレンジだったようです。
なんと今年のトップタイムは、3分48秒とのこと。ものすごく暇な人や足の速さに自信のある人は、来年の新宿祭で挑戦してみてはいかがでしょうか?