ハッカソンは、足跡づくり。安全運転のバリアフリーを目指す
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ハッカソンは、足跡づくり。安全運転のバリアフリーを目指す

工学院大学

工学院大学では毎年多くの学生が様々な分野で表彰を受けていますが、実際にどのような研究をしているのか、興味はありませんか?今回は、受賞内容や普段の研究生活など、受賞の裏側に焦点をあてインタビューしていきます。

*受賞者プロフィール*
伊藤寛太さん 機械システム工学科4年 / ヒューマンインタフェース研究室(指導教員:見崎 大悟 准教授)
受賞内容:I'M-POSSIBLEハッカソン-日本とイスラエルで「障がい」をテーマにハッカソン! / 第2位
タイトル:Sound Direction

ハッカソンはハック(Hack)とマラソン(Marathon)を組み合わせた造語で、エンジニアやデザイナーなどが技術と知識を持ち寄って集まり、 短期間で集中的にシステム開発などを行うイベントのこと。
国内外の参加者が集まる国際的な大会で、見事2位を獲得した伊藤さんのチーム。具体的にどのような提案を行ったのでしょうか。教えてください!

耳が聞こえなくても安全運転できるように

“Sound direction”という、「聞こえなくても安全な運転」が出来るデバイスを考えました。聴覚障がい者や難聴の高齢者などは、音声による運転時の危険察知が難しい場合があります。
この“Sound direction”では「音の方向」に着目し、デバイスが緊急車両を認識したときの音の方向と種類をモニターに示すことで、耳が聞こえなくても危険察知をすることが出来ます。
具体的にはまず、車体の上部に取り付けられている4ウェイマイクで音を拾います。マイクが音を拾うと、位相差を調べて方向を推定します。そして、機械学習によって音を識別します。デバイスが音の種類と方向を分析した後、結果が出力され、ハンドルが振動すると同時に、モニターに緊急車両の種類と方向が表示されます。

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――このテーマに取り組んだきっかけや、メンバーとのやり取りはどのようなものだったのでしょうか。

仲間と自分の得意分野で挑む

メンバーの一人で、耳が聞こえない方が持っていた課題がきっかけです。補聴器をつけると、音は聞こえるものの、生活音や雑音など、耳が聞こえる人が気にならない音までうるさく聞こえ、かえって疲れてしまうのだそうです。
今回、最も重要な音の1つである"サイレンの可視化"に注目することにしましたが、日常生活で音を用いた信号が予想以上に多く、視覚だけでは拾いきれない情報 ( 電話通知音、町中の車など周りの環境 ) にあふれていることに気づきました。今までの自分になかった知識・課題が多く得られ、とても面白かったです。

チームメンバーは、身体障がいを持つ事業家の方、聴覚障がいを持つライターの方、医学生、自分の4人です。約一ヶ月間zoom上で活動を行いました。私は、アイデアをCADで形にすること、パワーポイントの作成を担当し、他のメンバーには、アイデア、動画の作成、文章、発表ストーリーをお願いしました。

――各自の得意分野で協力し、作戦を練っていったのですね。ハッカソンには、なぜ参加を決めたのでしょうか。

モノづくり×課題解決がおもしろい

動機は趣味、足跡作りと経験づくりです。ハッカソンは実践的なものづくりと課題解決ができることが魅力です。いかに必要とされているもの・ことを自分で見つけて用意できるかがとても難しく、いい経験になるところです。

――社会ニーズを満たした提案を行うことは難しくもありますが、評価され実現したときの喜びはひとしおですね。ちなみに普段はどのような研究をしているのでしょうか?

研究室では、能動的に通知を行うスマートスピーカーについて研究しています。私は直勘的な入力にとても興味があります。例えば、スマートフォンは機能がまとまっておりとても便利ですが、選択肢と操作手順が多く、苦手意識を抱いている人にとって複雑になる場合があります。
スマートスピーカーは、「自分が欲求を抱くだけで満たせるような直観的な入力を実現したい」と考えた時に辿り着きました。下図のとおり、一言で動くことが素晴らしく、機械に詳しくなくても、多くの人ができる「話す」だけで動かせることに魅力を感じています。

★音楽を聴きたいと思ったとき_文字修正

スマートスピーカーが現在抱える問題は、購入後2週間ほどで使わなくなってしまうユーザが多いということです。原因は、何ができるのかよく分からず使い方が固定化され、そのまま忘れてしまうことではないかと考えています。
したがって、新しい体験を提供し、思い出してもらうために能動的に話すことができるようになれば、この素晴らしい音声入力が普及していくのではと考えました。むやみに喋ってしまうと利用者のニーズを満たせないため、今は「いかにタイミングよく喋るか」について研究しているところです。

――普段の研究からも、伊藤さんの”誰かのためのモノづくり”に懸ける想いが伝わってきました。改めて、受賞おめでとうございます!

参考:機械システム工学科生の所属するチームがI'M-POSSIBLE ハッカソンにおいて第2位を受賞

今後もさまざまな賞を受賞した学生から、受賞内容や普段の研究生活について不定期インタビューしていきます。次回の更新をお楽しみに!

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